アトピー克服サイト

アトピーにとって汗は・・・

アトピーと汗

私は重度のアトピーで、もう十年単位苦しみ続けている人間です。最近ではなんとか一般的な人と同じような生活が出来るようになりましたが、酷い時には歩くこともままならず、入院を余儀なくされた経験もあります。そんな私が、最も苦しめられた要因が『汗』でした。

人間生きている以上は汗をかかずに生活する事は不可能です。痒みで何もする気が起きな問い時や、搔き毟った傷が痛くて動けない時でもどうしても汗をかいてしまいます。

汗はアトピーにとって最大の天敵です。アトピー患者の皮膚は普通の人よりも遙かに刺激に弱く、汗の持つ塩分や水分が刺激になって、皮膚が炎症を起こしかゆみを引き起こすからです。また、純粋に、汗をかく状態とは体温が上がった時なので、血行が良くなりそれでかゆみを引き起こしている可能性もあります。

私は元来汗っかきな体質もアトピーと同じく持ち合わせているために、夏場などは特に地獄でした。対処するための方法は必然的に汗をかかない方法になりますので、クーラーと扇風機を同時に併用し、外出は絶対にしない事を強く決め、涼しい部屋で冷たい食べ物、飲み物ばかりを食べていました。

汗をかかないように気を付けていましたが・・・

しかし、そうすると今度はアトピー以外の部分に弊害が出てきます。私の場合は下痢を起こしました。数分に一回トイレに行かなければならず、トイレにクーラーがないため、結局汗をかいてアトピーも悪化させてしまいました。

心の底から汗を止めてやりたいとも思いましたが、それは不可能です。ならばと逆に諦めた事が、私が汗を克服する手助けになりました。

私は汗をかかない生活をするのではなく、汗をかく生活を送るようにしました。

もちろんそんな事をすると体中がかゆくなるのですが、それに耐え忍ぶ日々を送りました。それを乗り越えるために普段あまり使わないステロイドも使用しました。

理論的にはこうです。皮膚が刺激に反応しているのなら、その刺激になれればよい。しかし、刺激があること自体は変わらないので、傷口をステロイドで修復し、刺激自体も和らげる。刺激が少なくなり、刺激になれてくれば、必然的に汗を克服できるとはずなのです。

私はそれを夏場に行いました。どんな熱い日でもクーラーをつけずに汗だくで生活しました。反面、夜は風呂上がりにステロイドを使ってクーラーの聞いた部屋で快適な睡眠をし、少しでも皮膚の回復を促進させました。

ちょうど学生の夏休みだった事もあり、それだけに日々を避けた事が大きかったのかもしれませんが、夏休みの終わりにはもう汗を完全に克服していました。

アトピーと汗は同じようなものです。アトピー患者とアトピー体質が切っても切れない関係のように、汗と人間も切っても切れない関係です。ならばそれになれるしかありません。無理な物を抑え込もうとするのではなく、無理な物を受け入れるしかないのです。最大の敵であった汗を克服した時に私が感じた事です。
<この記事はアトピーの方の体験談です>

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