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かゆい時のアトピー対処法

首から顔全体にかけてのかゆみ

私は、もともと肌が弱く、赤ちゃんの時からオムツかぶれは頻繁にあったと聞いています。ほぼ同じ環境だった姉はなんとも無かったようなので、生まれつきだったのかもしれません。お肌の状態については、小学生や思春期の時は、そんなにひどく無かったと記憶していますが、一番ひどかったのが20代でした。

季節の変わり目には、ちょっとした温度差に体がついていけず、朝布団から出て、温まっていた体が少しひんやりした場所に行くと、ふくらはぎから太もも、太ももからお尻へと全身に蕁麻疹が出たりすることもしばしば。ひどい時は、一週間点滴をしなければ蕁麻疹が治らないこともありました。

特に辛かったのが、首から顔全体にかけてのかゆみ・乾燥。抗ヒスタミンの薬を飲んだり、ステロイドを使ったり、いろいろしましたが、「かく」という一種の快感を伴う行為は、簡単には止めれず、気づけば誰が見てもアトピーの肌特有の浅黒い乾燥した表面、そして皮膚が赤く腫れて、指で弾くと粉が舞うような状態でした。食事も見直して、何年もベジタリアンでした。それでも改善する兆しはありませんでした。

また、季節的に、冬は当然毎日が戦いなのですが、それ以上に苦しめられたのは、夏でした。汗をかくと傷にしみるのと、そんなにひどくない肌の部分でもあせものように肌が負けて湿疹との戦いでした。寝汗もかくし、昼間も外へ出れば汗だく。汗とかゆみは紙一重でした。とにかく「かいてはいけない」。分かっているんです。でも、止めれない。

これっていくら深爪にしても一緒なんですよね。一人の時間、例えそれがお手洗いの個室であっても、誰も見ていない空間だと、かいてしまうのです。無我夢中で。気持ちよくて仕方ないのですが、その代償に、更にひどくなった傷を見て、ため息をつくのです。見た目の辛さに加えて、自分の意志の弱さにも疲れ果てました。

かいてアトピーを治す?

そんな時、私は一冊の本に出会いました。アトピーはかいて治そう、という主旨のものです。あれほど、かいてはいけないと周りから言われていたのに、かいてもいいの?と、その言葉だけで希望の光が見えたような気持ちになったことを今でも覚えています。早速、本を読んだところ、かく時の強さがポイントでした。かきむしって肌をボロボロにしてしまっているアトピー患者は、無意識のうちに、それはそれはかなりの強さで一生懸命かいているのです。

そのことに気づいた私は、もっともっと自分を大切にしなければいけないのだと痛感し、「よし!今からかくぞ!!でも、優しくゆっくり。」これを言い聞かせました。薬はお守り代わりに常備し、どうしても我慢できなかった時は頼るようにし、基本的には、そのかき方を徹底しました。すると、三ヶ月、半年、気がつけば、嘘のようにキレイになっていました。今は、30代後半に差し掛かろうとしていますが、いままでで一番キレイな肌かもしれません。

最後に、ステロイドは悪ではありません。うまく付き合えば、ありがたい薬です。でも、乱用はいけません。痒い時のボリボリする力を意識するだけで、いくらでも変われる気がします。
<この記事はアトピーの方の体験談です>

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